患者のための最新医学 パニック障害 正しい知識とケア 改訂版
オプションを選択
パニック障害の最新療養ガイド、改訂版
改訂版では、パニック障害の最新の治療法のほか、
患者さんが規則正しい日常生活を送るための
さまざまな工夫やポイントをより具体的に取り上げました。
「パニック障害をさらによく知るためのQ&A」を新たに設け、より知識を深めて頂けます。
パニック障害は、心にも体にもトラブルが起こる病気です。
治療は、抗うつ薬や抗不安薬などによる薬物療法、
患者さんの心理的な面にアプローチする認知行動療法などの精神療法が中心ですが、
回復のためには、家族や周囲の人々の理解と協力が不可欠です。
最終章では回復のプロセスとして、症例集を設けました。
早期診断、早期治療が大切
パニック障害は発症した当初、発作による動悸や息苦しさ、胸の痛みなど身体症状があるため、体の病気を疑って患者さんの9割が内科を受診するというケースが報告されています。精神科で適切な診断を受け、早く治療を開始した人ほど回復も早くなり、薬物療法と精神療法を併用することでより効果が臨めます。
いっしょに治すという気持ちで支える
治療には、家族と周囲の理解とサポートが欠かせません。患者さんのご家族がどのように本人に接したらよいか分からないという悩みが多いことから、5章は「家族や周囲の人は患者さんをどう支えるか」行動・環境症状ごとの対処法も解説、6章では「症例集」として回復のプロセスをケーススタディで解説しました。
-
- ページ数
- 192
-
- 判型
- A5
-
- ISBN
- 978-4-471-40837-4
-
- 目次
-
はじめに
第1章 パニック障害ではどのようなことが起こるか
パニック障害をよく理解 しよう/パニック発作とは/パニック障害の経過/女性のパニック障害に影響する要素
・コラム 発作がおさまったあとも残遺症状がつづくことがある/パニック障害にともなう体の病気
第2章 パニック障害とはどのような病気か
パニック障害は「不安症」の代表的な病気/パニック障害の実態/パニック障害の原因/
パニック障害は女性の病気?/まちがって診断される可能性がある病気
第3章 パニック障害の診断・治療の進め方
パニック障害の受診/パニック障害の診断(パニック発作の診断基準、パニック障害の診断基準、広場恐怖症の診断基準)
◎パニック障害の治療 薬と精神療法は治療の2本柱/
◎パニック障害の薬物療法
1 薬にはこのような効果がある 2 主な抗うつ薬と抗不安薬 3 薬物療法は段階的に進める 4 妊娠・出産への薬の影響と対処法
◎パニック障害の精神療法
1 薬ではできない心理面の治療 2認知療法 3行動療法 4集団行動療法 5内部感覚エクスポージャー 6自律訓練法
・コラム ほかの病気と区別するための検査/神経質な人に向く 「森田療法」
第4章 回復に近づくための日常生活のケア
第5章 家族や周囲の人は患者さんをどう支えるか
第6章 症例集……回復へのプロセス
パニック障害をさらによく知るためのQ&A
索引
-
- 著者名・紹介
-
坪井 康次
東邦大学医学部心身医学講座心療内科教授。<学会役職>日本心身医学会理事、日本ストレス学会理事、日本産業ストレス学会理事、日本精神保健学会理事、日本認知療法学会理事、日本交流分析学会理事、日本自律神経学会評議員、日本心療内科学会評議員、日本頭痛学会評議員、日本自律訓練学会評議員、日本行動医学会評議員、バイオフィードバック学会運営委員、日本不安障害学会理事。
<資格>日本心身医学会認定医・指導医、日本心療内科学会専門医、日本頭痛学会専門医、産業精神保健専門職、日本内科学会認定内科医。
著書(編集・監修・共著含む)
『患者のための最新医学 うつ病』(監修、高橋書店)、『軽症うつ』(法研)、『働きざかりのこころの病気』(主婦の友社)、『あなたの医学書 名医の言葉で病気を治す うつ病』(監修、誠文堂新光社)、『「うつ」を見抜く!対処する!プライマリケア医のための うつ病診療』(編集、メジカルビュー社)、『新版 心身医学』(分担執筆、朝倉書店)、『ここが知りたい 職場のメンタルヘルスケア』(分担執筆、南山堂)、『オウン・メンタルヘルス』(中山書店)ほか